ダイビングの合間での会話やログづけでは、さまざまな魚の名前が飛び交います。そんな時、同じ魚なのに、違う呼び方で呼んでいることがありませんか?
実は魚には、1種類の魚に対して複数の名称があります。このことを把握しておかないと、混乱して、どの魚のことだか分からなくなってしまいそう。
そこでこの記事では、魚の名前、名前の種類についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
一つの魚には4種類もの名前がある?
魚の名前には、次の4つの種類があります。
- 学名
- 標準和名
- 和名
- 英名
日本で見られるほとんどの魚には、これら4種の名前が付けらています。
それぞれどんな役割があるのかをご紹介していきます。
ピグミーシーホースで注目されたのが学名
学名はラテン語で記される、世界共通の生き物の名称のことで、日本で市販されている魚類図鑑にも学名は記載されています。
「二名法」と呼ばれ、属名と種小名の2つが並んでいます。一目で学名と分かるように、イタリック体で表記するか、アンダーラインを引くのが一般的です。
新発見!!したので名前を付けますという論文では、命名した人の名前と、命名した年も記載します。
命名した人が複数いる場合は ”,” や ”&” でつないで記載し、命名した人と命名年の間には ”.” が入ります。
学名を読み上げる際は、基本的にそのままカタカナ読みをしてしまって構いません。
読み方に正解はないので、人によって多少読み方が違う場合がありますが、細かなことは気にする必要はありませんよ。
ダイビングの世界で学名を使用するのはピグミーシーホースくらいです。ですが、ピグミーシーホースにも標準和名が付きつつあります。
そのため学名を覚える必要はないかもしれませんが、学名に使われるラテン語を訳していくのもなかなか面白いですよ。
日本魚類学会が決める標準和名
標準和名は、日本で学名の代わりに用いられる魚の名前で、日本魚類学会によって定められていて、図鑑に記載されている名前です。
昔から広く浸透している名前や、その魚を新種として発表した学者によって提唱された名前が、標準和名として名づけられることがほとんどです。
ダイバーの皆さんが無意識に使っている魚の名前は標準和名がほとんどです。魚の名前を覚えるのであれば、標準和名を覚えるようにしましょう。
標準和名は基本的に、日本国内に生息する魚にのみに付けられています。
しかし、一部の水産上や研究上で重要な魚では、国内に生息していなくても標準和名があるものがあります。
要注意なのは、この考え方は魚だけ。それ以外の生物は、ワオキツネザルのように日本に居なくても和名が付いているものが多いです。
和名は方言のような名前で1種類の魚に複数の和名がある
標準和名に対して和名は、方言(地方名)としての魚の名前で、1つの種類に対して、地域ごとにさまざまな名前が付けられています。
また、ダイバーの間、釣り人の間、アクアリストの間など、それぞれのコミュニティ内で使用される名前も和名の1つになります。
和名は魚類図鑑には載っていないことが多いので、和名とセットで標準和名を覚えておくのがおすすめです。
英名も一つの種類に複数付けられているので混乱してしまう
英名は文字通り、魚の英語名です。
英名も和名と同じように、1種類に対して1つではなく、地域やコニュニティごとに複数の名前がつけられています。
英名は、1つのグループに対し1つの単語(クマノミ=anemonefish)になっていますが、個別の種類名は2つ以上の単語(カクレクマノミ=Clown anemonefish)で表す場合がほとんどです。
それだけでなく、グループの段階で複数の名前がある魚もいます。
ある種のハゼには、Goby、Dartfish の2種類の英名があり、ハタタテハゼにも、Fire Goby、Fire Dartfish の2種類の英名が知られています。
海外にダイビングをしに行く機会が多いのであれば、英名を覚えておくと現地のスタッフとの会話もスムーズになります。
普段は英語が苦手な方でも、共通の話題であればコミュニケーションもとりやすいので、ぜひ覚えてみてください。
また、海外の別の場所で図鑑を買った場合、英名が違っていても、学名が同じなら、同じ種類と分かります。
まとめ
魚の名前の種類についてご紹介しました。
魚の名前はスマホやパソコンでも調べられますが、まずは1冊図鑑を持ち歩くのがおすすめです。
ダイビングをした後は、ダイビング中に見た魚を、図鑑で1つずつチェックしてみましょう。見たことのある魚と名前を覚えると、珍しい魚や見たことのない魚を発見できるようになりますよ。
ダイバーにおすすめする水中生物の図鑑はこちら
-
ダイバーにオススメする水中生物の図鑑 14選!! 魚・ウミウシ・ハゼ
ダイビングで見た魚や、写真を撮った生物の種類を知りたいようなときに、絶対に必要なのが、図鑑ですよね。 ダイバーにおすすめ ...
水中カメラをレンタルして写真を撮ってみませんか?
ダイビング中に写真を撮って、図鑑で名前を調べると、魚の名前を覚えられますよ。 ダイバーなら、こんなかわいいニモの写真撮りたいよね? オープンウオーター講習受けて、ダイビングを始めると、水中の美しさに ...
生態についても開設されているので、水中生物についての知識も増えるので、この方法おすすめ!!
水中カメラのレンタルサービスを利用してダイビング水中写真を始めよう