スキューバダイビングと言えば、「ウェットスーツで潜るもの」といえイメージを抱く方は多いと思います。
ですが、冬には雪がちらつくこともある伊豆半島や紀伊半島などでは、寒さを感じずにウェットスーツで潜れる時期は、思いのほか短いのです。
寒い海用にドライスーツはありますが、高めなお値段だし、動きにくそうだと敬遠しているダイバーもいるでしょう。
そこで今回は、寒い時期でも5mmのウェットスーツで快適に潜るコツをご紹介します。
少しでも長い期間ウェットスーツでダイビングしたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
5mmウェットスーツで潜れる水温は20℃以上?
そもそも、ウェットスーツで快適に潜れる水温は何度までなのでしょうか?
同じ気温でも、雨が降っているか、晴れているかでも、感じる寒さは相当違います。
エキジット後に、濡れた状態でボートで移動すると、ずいぶん体温を奪われて寒さを感じます。
また、すぐにお風呂に入れる等、ダイビングポイント(ボート)の施設環境によっても、体感する寒さは変わってきます。
寒さの感じ方は人それぞれなので一概には言えませんが、20℃を境にウェットスーツとドライスーツを切り替えるダイバーが多いようです。
また、
- 多少寒くても、水に入っていることを実感したいからウェットスーツ
- とにかく濡れたくないからなるべくドライスーツ
など人それぞれの考え方もあるでしょう。
最終的にはダイバー一人一人によって変わってきますので、無理に周りに合わせる必要はありませんよ。
伊豆半島や紀伊半島で5mmウェットスーツで潜れる時期は?
水温が20℃を上回るのは、
- 伊豆半島で、7月~11月上旬頃
- 紀伊半島では5月中旬~12月頃
水温だけを見れば、これらの期間はウェットスーツでダイビングできるでしょう。
しかし11~12月は北風が吹きやすく、エキジット後が寒いので、すぐにお風呂に入れたり、着替えができる環境でないと厳しいかもしれません。
また、ボートでの長時間の移動もつらいかもしれません。
水中での寒さばかりに目が行きがちですが、陸上での防寒対策も忘れずに行ってくださいね。
寒い時期に5mmウェットスーツで潜る7つの工夫
ドライスーツを買いたくない場合は、ウエットスーツで防寒や保温する工夫が必要になってきます。
インストラクターに7つのアイデアを教えてもらったので、ご紹介します。
フードベストを着る
一番定番な方法は、インナーにフードベストを着ることです。
ウェットスーツに加えてベストの厚みが増すので保温能力がアップします。また、ファスナーから侵入してきた水が直接肌に当たらないので、ヒヤッとすることが少なくなります。
そして、体の中で一番熱が奪われやすい頭部を保温することで、体温の低下を防げます。耳を塞ぐので、耳抜きがしにく、音も聞こえにくくなりますが、それ以上にメリットが大きいのでおすすめです。
普段ウェットスーツをレンタルするダイバーも、フードベストは1枚持っておいて損はないですよ。
ショップで試着しようとしたけど、きゅうくつすぎて着られなかった、という方は、大きめのサイズを買って、ウエットスーツの上から着てもいいですよ。
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保温効果のあるインナーを着る
起毛や生地表面のコーティング等により保温効果を高めたインナーを着るダイバーは多いです。
メーカーによりますが、長袖、半そで、短パン、トレンカ状があるので、ウエットスーツの下に着ておくと良いでしょう。
保温用のインナーについては、こちらの記事にまとめてあります。 ウエットスーツの下にインナーを着てますか? 「Tシャツ着れば十分!」なんて思っている方もいるのではないでしょうか? そこ ...
【2024年版】保温用のウエットスーツインナーの選び方 おすすめのインナー 5選
インナーパンツを履く
インナーパンツはあまりメジャーではありませんが、ハーフパンツタイプのインナーで、サーフィン用の製品でも代用できます。
フードベストと同じようにウエット素材のものが多く、下半身の生地の厚みを増すことで保温能力をアップします。
製品によってはお腹まで覆ってくれるので、お腹が冷えにくくなります。トイレが近くて悩んでいる方にもおすすめです。
ヒートベストを着る
ヒートベストは、電気の力で発熱する特殊な素材のベストです。
耐水性、耐圧性があるので、ウェットスーツの下に着て潜ることができます。
手首やBCに装着したリモコンで、水中でも発熱量を変えられるので、水温や体調に合わせて調整できるのが嬉しい。
また、ドライスーツのインナーとしても使用できるので、1年を通して使用できます。お値段は決して安くはないですが、頻繁に潜るダイバーにはおすすめです。
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ホットジェルを塗る
ホットジェルは唐辛子成分などを含んだジェルで、肌に塗りこむことで発熱して保温効果が期待できるものです。
もともとはサーファーに人気のあった商品ですが、最近ではダイバーでも使用する人が増えています。
使い方はいたって簡単で、ウェットスーツを着る前に肌に塗りこむだけです。
商品によって発熱効果の強さや、持続時間が違うので、事前に試してみましょう。
また、肌が弱い方は肌がかぶれる恐れもあるので注意してください。
フードベストを着ると、ごわごわして窮屈に感じる方や、締め付け感が苦手な方におすすめです。
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水中カイロ「まじホ」を使う
「まじホ」は、ウエットスーツの中に入れて使うカイロ。
海水が入ってくると炭酸ガスを発生させ、ウエットスーツと体の間に気体の層ができます。
その気体がダイバーの体温であったまることによって、保温する仕組みです。
「まじホ」自体が発熱するわけではないので、低温やけどの危険もありません。
ウエットスーツ内に空気をためた空気で温まるので、首から空気が抜けないようにフードベストを着るのが良いでしょう。
エキジット後にボートコートを着る
ボートコートは、ウエット素材のものが多く、フード付きのコートです。保温力は劣りますが、ユニクロなどのウインドブレーカーでも代用できます。
濡れた状態で、ボートで移動すると、とても寒くて震えてしまうほど。
海から上がったら、すぐにボートコートを着るようにしましょう。
余談ですが、寒くなると、ボートにお湯を積んでくれるショップが多く、ウエット内にお湯を入れてあったまることもできます。これ、気持ちいいよ。
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まとめ
寒い時期でも5mmウェットスーツで潜るコツをご紹介しました。
ちょっとしたプラスアルファの工夫で、寒い時期でもウェットスーツでダイビングできるようになります。
防寒対策をばっちりして、ウェットスーツでのダイビングを楽しんでくださいね。
雪が降るほど寒くなったらダイビングは休む、沖縄や海外に行くなどでも、ウエットスーツだけでダイビングできますよ。