2021年6月に発売されたGARMIN(ガーミン)のダイブコンピュータ、Descent Mk2S (ディセント エムケーツーエス)。
高機能・高性能なダイコンで、USB充電式で電池交換の費用いらず、内蔵しているGPSでダイビングポイントを記録してくれる点が特に好評です。
女性でも日常使用できるコンパクトなサイズで、柔らかな色合いも魅力的。
スキューバダイビングだけでなく、登山、スキー、ランニングなど各アクティビティや、健康管理のためのスマートウォッチとしても使用できます。
それなりに高価ですが、高い安全管理につながり、使用用途も広く、価値のあるダイコンです。
今回はそんなガーミンのダイブコンピュータDescent Mk2Sの特徴や使って良かった点と悪い点を口コミレビューしていきます。
GARMIN Descent Mk2Sの特徴や良い点
ダイコン名称のDescent(ディセント)とは、「潜る」という意味の英単語。ダイコンにぴったりの名称ですね。
GARMINのダイコンDescent Mk2Sの特徴や使って良かった10項目についてご紹介します。
- 普段使いしやすいサイズやカラー
- 使い方は簡単
- USB充電式の電池はダイビングモードで30時間も動作
- GPS搭載でエントリー・エキジットポイントを記録
- 見やすい画面と警告機能
- ディープストップがあるのでより安全
- 電子コンパスを内蔵
- 取扱説明書をWebで公開している
- スマートウォッチとして日常生活やレジャーにも役立つ
- 海外に行くと自動的に現地時間を表示
普段使いしやすいサイズやカラー
Descent Mk2Sの本体は、直径43 mm、厚さ 14.15 mmと、比較的小さめなので、女性の腕にもなじみます。
本体とベルト全体で60gと、おどろきの軽さ。
ちょっとくすんだゴールドとブルーのカラーも女性的で、どちらにするかかなり迷いました。
会社に付けて行っても違和感のないサイズや色合いです。
また、交換バンドはカラーバリエーション豊富に用意されているので、使い込んできたら別の色に変えるのも楽しそう。
使い方は簡単
GARMIN Descent Mk2Sのダイブコンピュータとしての使い方は、腕に巻いてダイビングを始めるだけ。
ダイビングモードにしている場合はGPSが検知したエントリーポイントを記録します。
ダイビングモードにしていなかった場合は、水深1.2mで自動的にダイビングモードに移行。
ダイビングモードでは、水深、水温、潜水時間、NDL(減圧不要限界)などを表示してくれます。
水中ではGPSは使えず、地図の表示もできません。
ダイビングが終わって、水深5.9mまで浮上すると、自動的に安全停止のカウントダウンを開始。
安全停止時間は、体内の残留窒素量に応じた時間になっていて、3分より長いこともあり、減圧症に対して安全なダイコンです。
安全停止時間が長いのが気になる場合は、3分に設定することも可能。(おすすめしませんが)
エキジットすると、その場所を記録してくれます。
水面に上がって1分たつとログが自動保存され、アプリが入ったスマホに近づくとBluetoothで自動的にログデータがスマホに転送されます。
USB充電式の電池はダイビングモードで30時間も動作
GARMIN Descent Mk2Sは便利なUSB充電可能なダイコン。
その電池の持ちは、フル充電、ダイビングモードで約30時間。
他の多くのUSB充電タイプのダイコンは、ダイビングに使用すると1日で電池がなくなってしまい、毎晩充電することになってしまいます。
これに対して、GARMIN Descent Mk2Sは、数日間のダイビングトリップだったら充電する必要がありません。
カメラやストロボ、ライトなど、なにかと充電に追われてしまうダイビング。充電するアイテムが1つ減るだけでも、かなりなメリットを感じます。
充電するにしても、USB充電であればどこでも充電できますし、ソーラー充電タイプのように充電できていなかったということもありません。
電池交換の費用や手間もないので、ランニングコストがかからないのも魅力的。
GPS搭載でエントリー・エキジットポイントを記録
実はGARMINは、もともとはGPS機器のメーカー。もちろんその技術はDescent Mk2Sにも詰め込まれています。
ダイコンにGPS機能が搭載されていて、エントリー、エキジットポイントを記録できます。
また、地図情報も持っているので、ダイコン画面上にカラー表示される地図や、アプリの地図で場所を確認できるのが画期的。
初めてのダイビングポイントや、海外ダイビングで、どこで潜ったのか分からない、という不便さが解決しました。
ダイビング中は地図を使用できませんが、水面まで浮上する(ダイビングモードから抜ける)と、地図を使用できるようになります。万が一迷ってしまった場合、水面移動でエントリー場所に戻る安心感があります。
ダイコン上で地図が表示されるのは、GARMINだからこその機能です。
見やすい画面と警告機能
Descent Mk2Sのディスプレイはフルカラー表示。表示は5~100%で明るさを調整できるので、水中でとても見やすいです。
画面は小さいですが、文字は見やすく、50代後半の老眼っぽい人でも、水深やDECOまでの時間を確認できます。
それでも見えにくい、という方は「数字を大きく表示モード」に設定しましょう。
また、浮上速度を超過した時や安全停止時や、ガスの切り替え時などは、アラーム音とバイブレーションで知らせてくれるので安心。
アラームだけでは、フードを被っていると聞き逃すこともあるので、バイブレーション機能は嬉しいですね。
ディープストップがあるのでより安全
ディープストップとは、最大水深のおよそ半分の深度で行なう安全停止のこと。浅い所に移動する前に体に溶け込んだ窒素を排出するので、より減圧症になりにくく安全です。
Descent Mk2S は、25mより深い所に20分間以上潜ったあと浮上すると、12m前後の深度に2分くらいとどまるよう、バイブレーションで警告を出してくれます。また、画面には上下の水深を表示してくれています。
ディープストップは、ガーミンだけでなくSUUNTOなど海外製の最近のダイコンに採用されています。
浮上始めたらダイコンがブルブルしたり音を出すけど、何? って思ってる方がいたら、それはディープストップです。安全のためしばらくその深度で進みましょう。
電子コンパスを内蔵
Descent Mk2Sには、水中で使用できる3軸電子コンパスが搭載されています。
進みたい方角を設定でき、その方角からずれると誤差を知らせてくれます。
アナログのコンパスでは、泳いでいる最中に針がぶれやすく、そこから間違った角度に進んでしまうことも多いもの。
この電子コンパスならスムーズに誤差を知らせてくれるので、より確実なナビゲーションにつながります。
バディでセルフダイビングする方に、特に役立つ機能。
取扱説明書をWebで公開している
ガーミンのダイコンDescent Mk2Sの取扱説明書は、公式Webサイトに公開されています。
ダイビングに行って、あれ?使い方が分からない、なんてことになった時に、ネットでマニュアルにアクセスできるのは安心ですよね。
スマートウォッチとして日常生活やレジャーにも役立つ
Descent Mk2Sはガーミンのスマートウォッチ機能の大半が搭載されているので、普段使いのスマートウォッチとしても活躍します。
GPS機能を活用して、ランニングや登山などのアクティビティに使用。
心拍数や血中酸素濃度、睡眠スコアなど、普段の健康管理に役立ちます。
いつも眠かったのですが、レム睡眠、ノンレム睡眠、目覚めている時間をグラフ表示しているのを見て、それなりに眠れていることが分かり安心できました。
また、Suicaを使用できるので、通勤通学や買い物にも便利です。
血中酸素濃度も測ってくれるので、コロナ感染が疑われるときに役立つかもしれません。
海外に行くと自動的に現地時間を表示
海外に行くと、現地で入国審査などを受けている間に自動的に現地時間になっていました。
GPSの時間に同期しているようです。時間合わせのためにWiFiを探す必要はありません。
海外に行くことも多いダイバーにはうれしい機能です。
GARMIN Descent Mk2Sのちょっとイマイチな点
GARMINのダイコンDescent Mk2Sの悪い点というと、特に思い当たりません。
あえて、ちょっとイマイチな点を4つ挙げてみます。
機能が多すぎて使いづらい
ダイビングでは6種類のダイブモードに対応していますが、マルチガス、CCRなんて使いませんよね。操作時に出てくるので、ちょっと邪魔です。
他にもよくわからない機能が多くて、ダイビング以外の操作は使いづらい。
お値段が気になる
良くも悪くもお値段が高いです。
より安全面を考慮したダイビングができ、普段使いや他のアクティビティでも使えると考えれば十分な価値があるとは思いますが・・・
お値段を跳ね上げているのはスマートウォッチ機能でしょう。
なので、ダイビングの時しかダイコンを使わない方や、最低限の安全管理(無減圧潜水)ができれば問題ないという方には、機能をもて余してしまい、ちょっともったいないかもしれません。
ダイビングモードで使える時間が気になる
サイズは大きくなりますが、ほぼ同じ機能のDescent Mk2がダイビングモードで使えるのは30時間。
Descent Mk2Sは18時間なので、比べるとちょっと見劣りしてしまいます。
沖縄行って、1日3ダイブを3日間くらいなら充電なしに使えるから、まぁいいかなって思ってますが…
時計表示のSI(水面休息)日数が気になる
時計表示で秒針が出るのはありがたいんですが、SI(サーフェスインターバル)、ダイビングしていない日数が表示されるのは、余計なお世話だと思ってしまいます。
体から窒素が抜けたら必要ない情報。300日とか出てたの、かなりイマイチでした。
Descent Mk2Sはこんな人におすすめ
GARMINのダイコンDescent Mk2Sは、ダイビングだけでなく様々な場面で使用したい方におすすめします。
ダイビング以外にゴルフやランニングなど、様々なアウトドアやアクティビティ好きな方にはぴったりではないでしょうか。
またセルフダイビングを楽しみたい方にも特におすすめです。電子コンパスやGPS機能があることで、ナビゲーションがとてもしやすいです。
迷ってしまうかも・・・などの不安、ストレスを少しでも解消することで、より楽しくダイビングができますよ。
Descent Mk2Sの基本機能
最後に、多くの方が使う機能についてまとめておきます。
カラー | 3色 Light Sand / Light Gold SeaFoam / Mineral Blue Black / Carbon Gray DLC |
サイズ | 43 x 43 x 14.15 mm |
重さ | 本体とバンド:60 g (本体のみ:41 g) |
電池 | USB充電式 |
電池の駆動時間 | ダイビングモード:約30時間 スマートウォッチモード:約7日間 バッテリー最長GPSモード:約32時間 バッテリー節約ウォッチモード:約21日間 |
安全停止カウントダウン | 残留窒素量に応じた時間/3分/ 5分 |
ログの記憶 | 最大200ダイブ |
浮上速度の警告 | 9.1m/分以上の速度で5秒以上浮上している場合に警告 |
その他ダイビングの機能 | エントリー・エキジットポイントの自動記録、水中3軸電子コンパス、ディープストップ |
減圧理論 | ビュールマン ZHL-16c |
地図 | 国土地理院地形図/日本詳細道路地図/日本詳細道路歩行者地図 ゴルフコース(世界42,000以上) スキーコース(世界2,000以上) |
時計 | GPS時刻同期、タイドグラフ(潮汐表)、日の出日没 |
発売日 | 2021年6月17日 |
取扱説明書 | https://download.garmin.com/jp/download/manuals/Descent_Mk2_OM_JA.pdf |
販売会社名 | ガーミンジャパン株式会社 |
販売会社住所 | 埼玉県富士見市ふじみ野東1-7-6 |
まとめ
GARMINのダイコンDescent Mk2S Descent Mk2Sについてご紹介しました。
Descent Mk2Sは、スマートウォッチとしても使用できる、GPS、水中コンパス付きのダイコンです。ほかのダイコンにはない高性能がとても魅力的です。
ダイコンの購入を考えている方は、ぜひ候補にいれてみてくださいね。