ダイビング器材を購入して、ダイビング旅行に行こうとすると、器材一式と着替えなどを入れるキャリーケースも必要になります。
器材を持ち運ぶときのキャリーケースは、器材を保護してくれる大切なものです。
この記事では、どんなキャリーバッグを選んだら良いかを、おすすめ商品とともに説明していきます。
ダイビング道具一式を収めるのに必要なサイズや容量
メッシュバッグは、フィンが入るように長さ70cm以上、容量は80リットル以上あります。
メッシュバッグのサイズから考えると、ダイビング旅行用のキャリーケースは、縦横高さのうち、少なくとも1辺は70cm以上。
容量については、キャリーケースやスーツケースにあるデッドゾーン(物を入れにくい空間)を考えると、90リットル以上の容量がほしい。
種類は3つある
ダイビング用キャリーケースは、次の3つのタイプに分類されます。
- ダイビング専用のソフトケース
- ダイビング専用のセミハードケース
- 一般的なスーツケース
それぞれの特徴とメリット・デメリット、そしてどんな人におすすめなのかについて説明していきます。
ダイビング専用ソフトケース
ダイビング器材メーカーが販売しているので、サイズや使い勝手、それに丈夫さは信頼できます。軽くて、ソフトケースということもあり、収納しやすく、多少膨らむのでスペック以上の容量のものを入れられることも、メリットです。
デメリットは、他のタイプと比較すると、器材を守る力が弱いことは否めません。
このタイプのキャリーケースは、荷物が重く、多くなりがちなダイバーに向いています。
ダイビング専用セミハードケース
ダイビング専用セミハードケースは、樹脂製の硬い部分(ハードケース)と、生地でできた柔らかい部分(ソフトケース)を組み合わせたバッグです。
ハードケース内に器材一式を入れられるため、しっかりと保護ができます。また上下で分かれているので、濡れている器材を分けて収納できることもメリットです。
充分な容量があり、器材メーカーから販売されているので、使い勝手や丈夫さも問題ありません。
デメリットは、ソフトケースや汎用品と比べると、価格が高くなってしまいます。
このタイプは器材を保護できるので、飛行機を使って潜りに行くダイバーにおすすめします。
普通のスーツケース
多くのメーカーで作られている汎用品のため、安価で購入することができます。
良いものを選べば、しっかりと器材を守ることもできます。
デメリットは、デットスペースがあるため、サイズだけで選ぶと器材が入りきらない可能性があります。
また、安価なものでは耐久性が弱く、フレームが曲がったり、キャスターやハンドルなどが壊れてしまうことがあります。
ダイビング以外の旅行でも使ったり、厳重に器材や荷物を守りたいという人に向いているキャスターバッグです。
飛行機でダイビングに行くダイバーが気にしたいこと
飛行機でダイビングに行くときの預け荷物は、重さ23kgに抑えて、サイズは3辺合計158cm以内にするように注意しましょう。
荷物を預けるときには、重さやサイズを計り、オーバーしている場合には、超過料金を取られてしまいます。超過料金は、航空会社や区間によって大きく異なり、数千円で済む場合もあれば、数万円になることもあります。
そのため、飛行機でダイビングに行くダイバーは丈夫さや機能とともに、重量とサイズにも着目して、キャリーバッグを選んでください。
重量とサイズの制限
飛行機に無料で預けられる荷物の重さやサイズは、航空会社や年によって変わります。
以前は無料で預けられたダイビング専用キャリーバッグが、今では追加料金が取られてしまったり、逆にダイビングギアは重さや個数を優遇してくれたりということもあるので、その都度確認してください。
2024年現在のANAとJALの無料で預けられる荷物について以下にまとめます。
無料で預けられる重さ等の制限(国際線はエコノミークラス)
重さ | サイズ | 個数 | |
ANA国内線 | 20kg | 3辺合計 158cm以内 | 制限なし |
ANA国際線 | 23kg/1個 | 3辺合計 203cm以内 | 2個迄 |
JAL国内線 | 20kg | 50×60×120cm迄 | 制限なし |
JAL国際線 | 23kg/1個 | 3辺合計 203cm以内 | 2個迄 |
他に日本人ダイバーが良く使うフィリピン航空(国際線)は、JALやANAと同じ23kgが2個迄で、タイ航空は30kg迄なら何個でもOKとなっています。
原則的に重さは23kgまでで、サイズは3辺合計158cm以内にしておけば、ほとんどの航空会社の多くの区間で、追加料金なしで預けられます。LCC等小さな飛行機を使う航空会社は、もっと厳しいかもしれません。
乱暴に扱われて壊れる可能性がある
空港でグランドスタッフに荷物を預けてから、再び手元に戻ってくるまでを見たことはあるでしょうか?
預かるときには丁寧に扱われていますが、コンベアから地上やテーブルに落下したり、投げるようにコンテナに移しているため、お世辞にも丁寧に扱われているとは言えません。
ダイビング旅行では荷物そのものが重くなってしまうため、キャリーケースが壊れやすくなるようです。
過去に、普通のスーツケースが3個、壊れてしまいました。往路で壊れた時は、その後荷物を運ぶことができなくなり、困りました。
ケースそのものや内部の物が破損した場合は、航空会社が補償してくれます。しかし、ダイビングギアは免責事項として、補償がないことがほとんどで、もし補償してくれても旅先で器材が使えないことになってしまいます。
丈夫なキャリーケース・スーツケースを選ぼう
キャスターケースは、中の物を保護することが最大の役割です。ケースが壊れてしまうと、内部のものも壊れてしまう可能性があります。
そのため、丈夫なキャリーケースに、しっかりと器材をパッキングして入れるようにしましょう。
ダイビングメーカーが販売しているキャリーケースは、荷物が乱暴に扱われることも考えて作ってくれているので、この点は安心できます。
一般的なスーツケースを選ぶ場合は、丈夫さが最優先。
25kgになって、投げられても曲がらないフレームが入っていることを確認しましょう。
25kgになって、がたがた道を引っ張っても壊れないハンドルとキャスターが付いていることも確認しましょう。
飛行機の重量制限を考えると、ケースは軽いけれど、丈夫という相反する性質のスーツケースを選ぶことになります。
おすすめのキャリーケース
ここまで説明してきたように、キャリーケースは、サイズ、容量、重量、丈夫さ、そして価格の5つの観点で選ぶことになります。
そのうち丈夫さは数値で示せませんが、専用のケースならば問題ないでしょう。スーツケースの場合には、キャスター部分とハンドル、フレームの強度が必要です。
現在(2025年現在)発売されているもので、おすすめのキャリーバッグを、タイプ別に紹介していきます。
ダイビング用ソフトケース アクアラング エクスプローラーⅡローラーキャリー
AQUALUNG アクアラング エクスプローラー2ローラーキャリー Explprer Roller Carry エクスプローラーキャリ...
全体はソフトカバーですが、コーナー部分はしっかりガードされているので、強度も問題ありません。
価格もネットでは2万円台で購入できます。
サイズ | 75×51×36(cm) |
重さ | 4.4kg |
容量 | 123リットル |
ダイビング専用ハードケース GULL TREKKER CARRY BAG
上部はソフトケース(32リットル)で、下部のハードケース(80リットル)と分割できるため、重量オーバーになるときには分けることができます。ハードケースにはフル器材が収められ、ソフトケースには身の回り品を入れると良いでしょう。
ネットでの価格は、3万円台で販売されています。
サイズ | 72×43×42(cm) |
重さ | 4.9kg |
容量 | 112リットル |
普通のスーツケース
有名メーカーのエース、シフレ、サムソナイトが、信頼できるスーツケースです。
容量は90~100リットルのものならば、ダイビング器材が全て入り、3辺のサイズが158cm以内で、重量が5kg以下のものを選べば間違いありません。
この条件を満たすスーツケースは他にもありますが、2つおすすめを紹介します。
お手軽値段! シフレ 93L
[シフレ] スーツケース ハードジッパー グリーンワークス 緑の地球を大切に サステナブル素材採用 93L 4.1k...
サイズや重さや容量は数字で示されるので、充分なスペックを満たしています。
最も壊れやすいキャスターは、信頼の日本メーカーのキャスターを使っていて安心です。
2万円前後とお手頃価格が魅力的す。
サイズ | 74×52×31(cm) |
重さ | 4.9kg |
容量 | 93リットル |
軽くて丈夫! サムソナイト シーライト 75cm 94L 実はイチオシ!!
スーツケース本体が2.8kgと、ダントツ軽いです。
器材など、どうしても荷物が重くなるダイバーにとって、この軽さは魅力的!
キャスターも丈夫で、滑りが軽いです。
平均して年5回くらいの海外ダイビングで10年以上使っているので、丈夫さは保証します。
コロナ前は2万円台でしたが、お値段が倍以上になっていしまいました。
ですが、飛行機でダイビングに行く人にとって、バッグが軽いのはとてもありがたいこと。
イチオシのキャリーバッグ、お値段OKなら、どうぞ。
サイズ | 75×51×31(cm) |
重さ | 2.8kg |
容量93リットル | 94リットル |
キャリーケースのまとめ
飛行機を使って潜りにいくときには、器材を保護して運ぶキャリーケースは必需品です。キャリーバッグを選ぶときには、次の5つのポイントを満たすものを選ぶようにしてください。
サイズは少なくとも1辺が70cm以上あり、3辺が158cm以内
容量は80リットル以上
重量は5kg以下
キャスターの強度を確認
購入しやすい価格
キャリーケースには、3つのタイプがあるので、自分に最適なタイプを選んでみてください。