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『2020年版』ダイビング用BCDのおすすめ9選!上手な選び方を徹底解説

投稿日:03/14/2020 更新日:

BCD背負ってビーチを歩く

ダイビングで使うBCDは、英語のBuoyancy Control Device(ボイヤンシー・コントロール・デバイス)の頭文字で、日本語に訳すと浮力調整装置となります。BCと呼ぶこともあり、短縮して呼んでいるだけと思っている人もいますが、Buoyancy Conpensator(ボイヤンシー・コンペンセィター)の頭文字で、BCDとほぼ同じ意味です。

ダイビングをする上では、BCDはなくてはならない存在ですが、どれも同じように見えて、何を選んだらいいか分からないというあなたのために、BCのタイプと、選び方を説明して、たくさんあるBCDの中から、おすすめの製品を紹介していきます。

BCの構造と役割

BCの重要な構造や役割は次の3点です。

・背負うように身に付けるためのジャケットやベルトと、これにシリンダー(タンク)を固定するハーネスとベルト

・空気が入る浮力袋 → 水中で浮力袋に空気を出し入れしながら中性浮力をとり、水面で空気を入れて浮力を確保する。

・ボタンやレバー操作で浮力袋に対して空気を出し入れするインフレーターと、インフレーターとタンクをつなぐ中圧ホース。

この他、紐を引っ張ると空気を排出できるエキゾースト・バルブ(ダンプバルブとも)が肩や腰にあり、多くのBCでは両腰部分にウエイトを入れるウエイト・システムを持っています。

BCを形で分類すると3種類

BCは浮力袋の位置や形によって3種類に分かれます。それぞれにメリットやデメリットがあり、BCを選ぶときの基本になるので、タイプをしっかりと把握しましょう。

ショルダーバックルタイプ(フロントアジャスタブルタイプ)のBC

最も一般的なBCで、背中から脇腹の部分に浮力袋があり、ショルダーベルトで背負うようになっています。

ショルダーベルトには、長さを調節するとともに、肩ベルトを2つに分けるクイックリリース・バックルが付いています。ベルトを緩めておくと、簡単に手を通して背負え、バックルを外すことにより、簡単にBCを脱ぐことができます。また、ベルトで身体のサイズに合わせることができるので、ウエットスーツとドライスーツで兼用して使えます。

BCDと言えばショルダーバックルタイプ、といって良いほど、全てのメーカーから多種類の製品が販売されています。使いやすいBCDなので、そろそろ重器材を買おうかなと思っている初心者ダイバーに、最もおすすめできるタイプです。

製品選びに迷ったときには、まずは実売価格3万弱の安いBCを使い、自分のダイビングスタイルが分かってくる5年目頃に買いかえるのをおすすめします。

ジャケットタイプのBC

ライフジャケットのような形状で、空気袋が肩周りから背部までつながっています。泳ぐ時は背中側、直立姿勢の時は肩周りというように体勢に応じて空気袋内を空気が自由に動くので、ダイビング中のバランスを取りやすいBCです。

しかし、腕を通す部分のサイズ調整ができないため、体のサイズにぴったり合ったBCを選んだとしても、脱ぎ着にストレスを感じる人が多いようです。特に脱ぐのに慣れが必要で、体が硬い人は苦労しています。また、ウエットスーツとドライスーツで共用して使うのも難しいです。

製品ラインナップも少なく、初心者ダイバーにおすすめできるものではありませんが、昔ながらのダイバーやインストラクターが多く使っており、慣れれば使いこなせるでしょう。デメリットを承知の上で選ぶようにしてください。

バックフロートタイプのBC

ショルダーバックルタイプと似た構造で、浮力袋が背中だけにあるBCで、人と違うBCを使いたいという人におすすめです。

背中だけに空気袋があるので、水中での水平姿勢が取りやすく、体の前面に空気袋が無いため邪魔が無く動きやすいのもメリットです。大きな一眼レフカメラを使う人には良いかと思います

一方、水面で空気を入れていると、体が前に傾れがちで、頭を上げて水面に浮いている状態を保ちにくいデメリットがあります。

ショルダーベルトにクイックリリース・バックルがついているものが多いので、サイズ調整しやすいことや脱ぎやすさは、ショルダーバックルタイプと同じです。

インフレーターの説明

BCDの浮力袋に空気を入れるには、インフレーターの吸気ボタンや吸気レバーを操作します。すると、タンクからレギュレーターのファーストステージで中圧(9~11気圧)に調整された空気が、中圧ホースを通って、浮力袋に入ります。

一般的なインフレーターは、BCDの左肩からインフレーター・ホースが出て、先端部分に給排気のボタンがついています。吸気ボタンを押せば空気が入り、排気をするときには、ホースの先端を上に上げて排気ボタンを押します。

オクトパスと一体型のインフレーターもある

インフレーター・ホースの先端に給排気ボタンだけでなく、オクトパスとして使えるマウスピースの付いたインフレーターがあります。オクトパスとBCDへの吸気の2つの空気量をまかなうために、専用の中圧ホースとなっています。

オクトパスが必要になった場合、メインのレギュレーターをバディに渡し、本人はインフレーターのマウスピースで呼吸をします。

オクトがなくてすっきりしますが、オクトパスを買うほうが安いです。

次に紹介する2種類のように、特殊なインフレーターも出てきています。

ホースの無いインフレーター

左腰部分にあるレバー操作によって空気を出し入れでき、ホースの無いBCDもあります(マレスではエアトリムと呼び、AQUALUNGではi3と呼びます)。

ホースを探す手間がなく、体を立てなくても排気ができるメリットがある一方、排気の微調整がしにくく、BCDの内部を洗う方法が特殊で手間がかかります。

強制排気ボタンのあるインフレーター・ホース

強制排気ボタンを押すだけで、排気できるインフレーター・ホース(BismではコンビネーションバルブⅡ、おすすめメーカーではありませんがSASやレイソンではAACSコントロールと呼んでいます)があります。

体を立てなくても排気ができるので使いやすい、と評判です。

エキゾースト・バルブ(ダンプバルブ)

BCの肩と腰の部分に、排気専用のバルブが付いています。紐を引っ張ると、ボコッと空気が抜けます。

特に肩のバルブは、ボートからエントリーして沈む時や、泳ぎながらちょっと空気を抜きたい時に、インフレーター操作ほど体を起こさずに排気できるので便利です。

ウエイト内蔵システムを持つBCもある

多くのBCが、両腰の部分に、片方あたり2~4kgのウエイトを入れる袋をセットするウエイト内蔵システムを持っています。

ウエイトの少ない人では、ウエイトベルトが要らなくなります。

ウエイトが重い人は、ベルトとウエイト内蔵システムの2つにウエイトを分散できるので、腰の負担を減らすことができます。

その他、選ぶ際に検討したいこと

BCDを試着

BCを選ぶ時には、形や機能だけでなく、フィット感や重さについてもチェックしましょう。

体のサイズに合っているか

BCのサイズと、体重や胸囲などの目安がカタログなどで公開されているので、参考にしましょう。

同じ体重でも、手足の長さが違ったり、上半身に筋肉がたくさんついていたり、お腹周りが大きかったりと、体型は様々です。小さすぎると空気袋に圧迫され、大きすぎる水中での体勢が不安定になります。

ショルダーバックルタイプやバックフロートタイプのBCは体に合わせてサイズ調整できますが、可能な限り、試着をするようにしてください。

肩や背中のパッドが柔らかだと、肌触りが優しく良質なBCだと思いがちですが、実際にはウエットスーツやドライスーツを着てから背負うので、ある程度のクッションがあれば充分です。クッション性が高くなると、水切れが悪くて乾きがにくいというデメリットがあります。

重さは飛行機旅行するダイバーにこだわってほしい

BCの重量は3kg台が多く、4kgを超えるものもあります

軽量化にこだわり2kg台の軽いBCもあります。たかだか1kgと思うかもしれませんが、1kgあればTシャツで約5枚荷物に追加できます。

飛行機でダイビングに行くことが多い人や、頻繁にダイビングしない人は、軽いBCを選ぶと良いでしょう。

ポケットの容量と使いやすさ

小型のライト、カレントフック、シグナルフロートなどを使う方は、ポケットの容量や使いやすさもチェックしましょう。

以前はファスナーを開け閉めしにくいBCが多かったですが、最近はファスナー操作しやすいBCも増えています。ダイビング中は手探りで、ファスナーを開け閉めすることになるので、見なくても開け閉めできるか確認してみてください。

価格

BCの実際の販売価格は安いもので2万円台、高いものでは15万円位するものもあります。

高価なBCは高機能ですが、耐久性を持たせるために厚くて重い生地を使い、プラスチックではなく金属を多用し、ゲストの浮力も確保しないといけないインストラクター向けに大きな浮力袋を持っていたりします。

この先どれくらい潜りに行くか分からないダイバーは、そこまで高価なBCDを買わなくてもよいでしょう。

中圧ホースの取り付け

BDにいれる空気が通る中圧ホースは、レギュレーターのファーストステージに取り付けないといけません。レギュレーターとセットで買ってお店に取り付けてもらうのがおすすめです。

BCだけ買い替えた場合は、ダイビングサービスのスタッフに頼みましょう。

種類や機能別におすすめの製品の紹介

現在、日本で安定してBCを販売しているメーカーは、TUSA・AQUALUNG・Mares・Bismです。定価が他社と同じくらいでも、AQUALUNGとTUSAは割引率が高いのを覚えておきましょう。

これ以外の海外メーカーは、販売会社がコロコロ変わったり、日本では正規取り扱いがなかったりします。今後パーツの供給が滞る可能性もあるため、この記事ではおすすめしていません。

とにかく安いのが欲しい人におすすめのBC 3選!

必要最低限の機能があれば、安いBCで充分という方には、AQUALUNGとTUSAのBCがおすすめです。この2つのメーカーにも、高価格帯のBCがありますが、安価なBCでも、充分な機能や耐久性を備えています。

ウェーブ (AQUALUNG)

安い、軽い、丈夫と三拍子揃ったBCで、ネットでは2万円台で販売されています。必要最低限な機能や、重い金属をほとんど使っていないので、約3kgの軽さ、そしてBCの生地では、トップクラスの丈夫な1050デニールナイロンを使っています。

プロHD (AQUALUNG)

筆者の愛用BC。レギュレーターのおまけで付けてもらえたBCで、それほど色あせもせず生地も傷まず、10年超えました。クッションが少なくペラペラですが、乾くのが早いのも気に入っています。

現行モデルは、ウエイト内蔵システムを装備、ゲージとオクトパスホルダーが付いていて、開け閉めしやすい形状のポケットになっています。

リブリーター BC0103B (TUSA)

安くて丈夫なAQUALUNGのウェーブやプロHDはレンタル器材に多く使用されています。レンタルっぽいのが嫌だけど、安いBCが欲しいという人におすすめのBCです。

こちらもネットでは、2万円台で販売されていて、TUSAの高価格帯のBCと同じ、ホースが長くて、微妙な吸気コントロールができるインフレーターが使われています。ウエイト内蔵システムも標準装備なので、とてもコストパフォーマンスが良いBCです。

機能もフィット感も欲しいという女性におすすめ

BCDのほとんどはユニセックスモデルになっていますが、男性と女性とでは上半身の体形が違うので、女性は女性専用に設計されたBCの方が快適に潜れることは間違いありません。

ティナ BC0402B (TUSA)

日本人女性の体形に合わせて設計されたBCです。見た目がかわいらしいだけでなく、充分すぎる機能を持っています。タンクのグラつきが少なく、ハーネスと浮力袋が別々になっていて空気を入れても苦しくならない独立ハーネスシステムや、豊富なDリングも準備されています。

サイズはXS,S,M,Lと4サイズ用意されていますが、適応サイズが狭いので、標準体形でない方には試着をおすすめします。

とにかく丈夫でかっこいいプロ仕様をという男性におすすめ

インストラクターが使っているような、ゴッツイBCDが使いたいという、形から入る男性ダイバーは、少なからずいるでしょう。

ドラゴン SLS (Mares)

Maresの重器材は堅牢さが評判で、このBCも耐久性は抜群です。

充分な浮力があり、ハーネスと浮力袋が別々になっているフュージョンブラダーなのでたっぷり空気を入れても苦しくなりません。

重いものを引っ掛けても壊れない5つのステンレス製Dリング、マスクも入るほど大きなポケット、体勢を変えずに排気できるようにエキゾースト・バルブが4箇所と、たくさんの機能が詰め込まれています。

ネットで販売してなく、店頭での割引率もよくないので、価格はどうしても高くなってしまうのが玉に瑕。

人が持っていないタイプが欲しいという人におすすめ

人と同じものはイヤだという方はバックフロートタイプのBCを選んでみても良いでしょう。日本ではあまり見ないタイプなので、注目の的になること間違いなし!?

ピュア SLS (Mares)

耐久力抜群なMaresのBC。バックフロートタイプなので、空気をしっかり入れてもお腹周りに圧迫がない点も良いところ。ステンレス製Dリングが7つも付いています。

軽さ重視の人におすすめのBC2選

飛行機を使って潜りに行くリゾートダイバーにとって、器材の重さは大きな悩みごとです。XLサイズでも2kg台の軽いBCの中で、特におすすめの2点を紹介します。

ズーマ (AQUALUNG)

おすすめする中で最も軽い、バックフロートタイプのBCです。ボートダイビングをするのには充分な機能を持っている上に、硬いハーネスがないのでコンパクトに丸めることができ、荷造りがしやすいこともメリットです。

ハーネスがないので歩いているときにはタンクがぐらつく不安定さがありますが、リゾートだけで使うのであれば、安価なこともあって、とてもおすすめできるBCです。

ボイジャー BCJ1800B (TUSA)

 

1つ1つの部材を少しずつ軽量化することによって、2kg台という軽量化をはかりながら、高価格帯のBCと同等の耐久性のある生地や、機能を持ったBCです。タンクのぐらつきもないので、ビーチダイビングも問題なく行えます。

ジャケットタイプのBC

30年前のダイバーでは、BCD=「スタビ」と言うほど、SCUBAPROの「スタビライジング・ジャケット」というジャケットタイプのBCに人気がありました。2018年にスキューバプロは日本市場を撤退し、スタビを使っているダイバーのメンテナンス面で大きな問題となりました。今では、TUSAがスキューバプロ製品の販売と、パーツ供給を引き継いでいますが、販売はあまり積極的ではないようです。どうしてもジャケットタイプ!という人はデメリットを把握したうえで買ってください。

CLASSIC ZERO G (SCUBAPRO)

長く使うためにメンテナンスで気を付けたい3点

BC本体にピンホールのような穴が開いた場合や、ファスナーが壊れたときには、修理できますが、生地が大きく敗れてしまった場合は修理をすることはできません。

せっかく買ったBC、壊れずに長く使うためには、お手入れに気を付けてほしいことがあります。

インフレーターを取り付けるネジをつぶさない

インフレーターを取り付けるBC側のネジは柔らかい素材でできていることが多く、うまくかみ合っていない状態で無理やりネジてしまうと、ネジ山がつぶれてしまう可能性があります。

洗う時や運搬するときに外す場合は、ネジを潰さないように慎重に戻すようにしましょう。

乾かすときは中に空気を入れてふくらまそう

BCの内部を洗ったあと、乾燥させるときには、少し空気を入れた状態にしておきましょう。空気が入っていないと、浮力袋内部の生地同士がくっついてしまうことがあり、この状態でBCを膨らますと、浮力袋の生地が破れてしまい、修理不能となってしまいます。

定期的にオーバーホールしましょう

レギュレーターは、基本的に1年に1回(または100本に1回)のオーバーホールが必要とされています。インフレーターもいっしょにオーバーホールに出し、内部のゴムシートなどを交換すると安心して使用できます。

まとめ

ダイビングにはかかすことができないBCの選び方のポイントと、おすすめの器材について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

BCを選ぶときには、ショルダーバックルタイプのインフレーター・ホース付きのBCを、基本として考えてみてください。

最初から高機能で高価なBCを選ぶ必要はありません。まずは安くて軽めなBCを手に入れて、高機能なBCに買い替えた後は、最初に購入した軽いBCはリゾート用に回すといったこともできますよ。

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taka

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大好きなダイビングは16年目に突入。写真撮影も大好きで、今は光の当て方を追求しています。ショップの店員さんとダイビング器材談義をするのも楽しい。 潜った海は、太平洋、日本海、インド洋、紅海、カリブ海。赤道周辺の海をぐるりと制覇するのを目指してます。

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